大型I=D/撃雷号
(イラスト:フィーブル/クリックすると拡大画像表示)
名称:撃雷号
評価:・体格15.40(評価15)・筋力15.40(評価15)・耐久力15.40(評価15)・外見1.72(評価3)・敏捷2.98(評価6)・器用1.72(評価3)・感覚1.72(評価3)・知識2.98(評価6)・幸運1.72(評価3)・対空戦闘8.91(評価12)
特殊:
*撃雷号は大型I=D、ヒーローユニット、全自動消防対災害システムとして扱う。
*撃雷号は全距離戦闘行為ができる。
*撃雷号は全周囲戦闘行為ができる。
*撃雷号は全世界単独戦闘行為ができる。
*撃雷号は単独大気圏脱出能力を持つ。
*撃雷号は量産不可能であり、常時一機しか存在しない。
*撃雷号は整備判定を必要としない。
*撃雷号は白兵戦闘行為ができ、この時、白兵戦闘の攻撃判定は×5.16(評価9)される。燃料はこれを消費しない。
*戦闘時に1機につき重複なしの100声援を使用する。
*学生もしくはパイロット1人(能力評価は2倍)を必要とする。
*本機の起動キーはフィーブル藩王が持ち、任意の人物に預けることが出来る。
*兵員50人分として数える。
*アタックランク10として数える。
→次のアイドレス:撃雷号改(自由号)の建造(イベント),小村佳々子(ACE)
【概要】
ロボットを心より愛する小藩国フィーブルの威信を賭けて開発された本体全高35mにも及ぶ空間用の重大型I=D。
宇宙から地上に対する爆撃支援、及び対空間戦における砲撃支援を行う事を目的として製作された。
【開発背景】
本機が開発された理由は幾つかある。
1、現在の保有戦力・戦闘結果を考えた時、I=Dは相対的に大型な根源種族に対して火力・防御等の点で完全に劣っており、防衛戦で小回りが効くので何とか戦えているという状況である。これがもし侵攻作戦となった場合、数ですら劣っている味方陣営から大きな被害が出る事はほぼ確実である。つまり、火力の増強が必要。
2、今後アイドレス世界への逆襲作戦などで空間戦を行うのはほぼ間違い無い為。
3、宇宙空間からの地上爆撃は圧倒的な支援能力を持つであろうと想定される為。
である。…ただでっかくてカッチョイイロボが欲しかった訳ではけっしてない。うんうん。
【装備概要】
主武装は肩に装備された大型の大出力レーザーキャノンであり、これを使用して地上爆撃支援、砲撃支援を行うのが主任務となる。
その他、任務行動を補助する為の補助武装が各種搭載されている。
地上を正確に爆撃する必要上、各部に強力な各種レーダー、地上望遠機能を装備しており、「宇宙から地上の新聞が読める」と言われる程正確な地表調査が可能。
ほぼリアルタイムに近い地上とのデータリンクシステムも搭載しており、地上部隊の観測・偵察結果とも連携した爆撃行動を取ることが出来る。
また、徹底したライン生産を得意とするフィーブル工業に適応した生産形態を取るため、各部は徹底したライン分割・ユニット化が推し進められており、結果としてユニット単体での戦闘は不可能であるものの、動作は可能となっている。
この他、爆撃ポイントを正確に取得する為、各所にスラスターが仕込まれており、精密な動作を行う事が可能。フィーブル藩国パイロットの卓越したマニューバと組み合わされると、文字通り奇跡の機動(ミラクルマニューバ)を実現する。
基本的に黒をベースとしたカラーリングがされているのは宇宙における迷彩効果を求めた為であり、全身は各種レーダーを欺瞞する為のステルス塗料でコーティングされている。(灰色とツートンなのは、デブリに欺瞞する為)
これは対地砲撃の際、宇宙の安全が確保出来るかが不明瞭だった為であり、いくら35mとは言え、各種推進器・兵装の使用を抑えた撃雷号を探知するのは宇宙空間に限れば極めて難しい。
【各部ユニット解説】
○1、バックユニット:
攻撃・機動・索敵を担当するユニット。
主兵装を装備するステーション2つと背面大型ロケットを搭載している。
兵装には大出力レーザーキャノンと多目的ポッドがあり、多目的ポッドにはリフレクトユニット、広域殲滅用ミサイル発射ユニット、巡航ミサイル、空間機雷散布ユニットが装備できる。
両肩にポッドを装備する機体も稀に存在するが、一般的には地表爆撃、砲撃に使用するレーザーキャノンとリフレクトユニットを装備する。
大型I=Dが宇宙用として運用される事が決まるずっと以前から、フィーブル藩国では「背面に大型装備を搭載する」と言う思想が根強くあり、技術研究も盛んに行われていた。その技術が大きく貢献している。
また、背面大型ロケットの技術にはトモエリバーのロケット推進システムが参考にされている。これはジェントルラット亡命事件の際フィーブル藩国に流れ着いた、元帝国藩国摂政こと刻生・F・悠也の貢献が大きく、この他にも撃雷号には多数、トモエリバーの技術が使用されている。
○2、アームユニット:
防御・索敵・緊急時白兵戦を担当するユニット。
副兵装を装備するステーションを各腕1つと小中レーザー砲塔を搭載している。
兵装には高密度レーザー、対艦ミサイル、レーザーキャノン…そして、誰が作ったのか破砕用ドリルアームがある。
一番取り回しが良い場所である為、スペースデブリの自動迎撃等にも主に使用される他、一番防御の際に犠牲になりやすい場所でもある。撃雷号ユニットの中では一番の消耗品として位置づけられている。
また、ここにも補助センサーが搭載されており、他のユニットと連携したデータ収集を行っている。
補助武装とセンサーを両立して搭載する為、かなり大型化しており、撃雷号ユニット全体に対してかなりの大質量である。このためぶん殴るだけでもかなりの大損害を与える事が出来る。
その他、大質量のアームユニットをパージついでにロケットパンチとして撃ちだし、質量爆弾として運用する事も理論上は可能であるが(しかも2発ある)対コストの面から考えて使用許可が下りることは殆ど無い。(撃ったら回収不能であるため)
○3、レッグユニット:
機動を担当するユニット。
一応人型で足の形はしているが、ランディングギアやブースターとしての意味合いが強く、1G重力環境下での歩行は不可能である。(作業的な問題上、自立は可能。低重力環境なら行動は可能である)
どっかのメカの足と同じであり、燃料が切れた際に分離しても、小型レーザーが使用できなくなる以外に支障は無い。
○4、コアユニット:
制御・索敵を担当するユニット。
コックピットと主動力、緊急用の推進装置を搭載している。
試験的にある程度の自律行動が可能なレベルのサポートAIを搭載しており、論理的に解決できる問題はAIが自動的に対応・報告・解決してくれる。パイロット、コパイロットが担当するのは、感覚的・経験則的な判断である。
また、脱出ポッドとしての側面が強く、兵装は上面防御の小型レーザー砲塔しかないが、ある程度の居住性と高い防御力を持ち、大気圏突入が可能である。
頭部周辺の中心ユニットは分離して中型I=Dとして使用できるとかできないとか。
長期に渡る偵察任務を実行する為、居住性を重視して製作されており、食料と水を予め搭載しておけば、最大一週間近く活動できる。特に水は重要な物資であり、酸素は水を化学反応させて製造し、水素は推進剤の補助に使用する事が出来る。
【各種装備兵装解説(装備部位)】
○大出力レーザーキャノン(背)
背面から肩にかけて装備された大型のレーザー砲。主兵装であり必殺技。
撃雷号が大型化した理由の半分はこのレーザーの運用が理由である程のアイデンティティであり、大気圏内への砲撃であろうとも絶大な火力を発揮し、数で勝る根源種族を爆撃可能である。
照射可能時間が長い為、攻撃範囲も広い。無論空間戦での有効性に関しても言うまでもないが、未来予測を組み合わせたドッグファイトに対応する為には長時間の照射は自殺行為である為、使いどころが非常に重要になってくる。
○リフレクトユニット(背)
リフレクトユニットはレーザー兵装の強化を目的とした反射率が限りなく100%に近いミラーを持つ小型ユニットであり、自律行動と本体からの操作の双方が可能である。
これは予め戦場に配置しておき射撃精度を増す、近距離戦で対空レーザーを反射し、高密度弾幕を貼る、地表へ最適角から大気圏に打ち込む事で精度上昇と減衰低下を狙うなどの用法がある。パネルの配置に関しては基本的に撃雷号AIの操作だが、マニュアルで配置する事も可能である。
対地爆撃用には大型レーザーと共に主兵装として装備され、撃雷号は(条件さえ揃っていれば、極めて非効率的だが)惑星の反対側さえ狙える事になる。
リフレクトユニット自体はさほど大きなものでは無い為、これを配置するだけなら見つかりにくいのも優秀なポイント。
ちなみに裏返すとソーラー発電パネルになり、長期間行動する際の発電システムとして運用可能。フィーブル藩国の主要発電技術である為、性能は折り紙つきである。
なお、特殊なコーティングにより強化されたミラーパネルであるが、大出力レーザーキャノンの照射に耐える事が出来るのは短時間であり、使用した場合は基本的に宇宙の塵になる。その為予め多数のパネルを収納しておき、ある程度余分に散布できるだけのユニットが必要な為、ここまで大型化している。
○広域殲滅用ミサイル発射ユニット、巡航ミサイル、対艦ミサイル(背or腕)
各部位に装備されるミサイルは、レーザーでは対応仕切れない多数の敵との交戦時、断片被害や複数同時攻撃を目的として使用される。空間戦用の補助武装である。数で勝る根源種族に対抗する為に開発されており、攻撃速度こそレーザーに劣るものの、その欠点を利点として時間差攻撃を行え、空間での断片被害も無視できないモノであるなど、空間戦における優秀なサブウェポンとなる。
特徴上、対地攻撃時には装備されることは殆ど無い。
○空間散布爆雷(背)
宇宙機雷とも呼ばれる小型ユニット群。海戦で使用される機雷と運用思想は同じで、一定エリアに散布してエリアを封鎖する事が目的。宇宙の地雷。
推進装置はついていないが、撃雷号とデータリンクする敵味方識別装置がついている為誤爆の危険性はない。敵性物体が一定距離まで接近した場合オートで爆発し、断片攻撃を撒き散らす。
また、予めデータ入力をしておくことで、リモコン爆弾のように撃雷号が爆破タイミングをコントロールする事も可能である。このため意外と便利で、一部熟練のRB乗り等には好評を博した。
○高密度レーザー(腕)
サブレーザーとして運用される、腕部レーザー。地上爆撃に使用することも不可能ではないが、基本的にはこれも空間戦武装。
ガトリング砲のように円形に配置されたレーザー発射口から多数のレーザーを、任意方向に発射する事が出来る。空間戦シミュレーションでは片方の腕を各種ミサイル、片方の腕をこの高密度レーザーとして使用することが多い。補助用としては人気の兵装であり、主にミサイルでは対応しきれない距離に対する攻撃、防御に使用される。
○ドリルアーム(腕)
ひときわ異彩を放つ腕部補助武装。破砕用・作業用・白兵用などに運用が可能だが、効果の程は疑問が残る結果となっている。
真相は不明ながら、有力筋の情報によると「是非ドリルを!」と言う熱い他藩国の意見があったと言うウワサで、外交戦略利益を見越した搭載であった可能性が高い。
とはいえ、これだけ巨大なドリルは中々の破壊力を持っていることは確かであり、使いどころによっては「化ける」可能性も秘めている。大型デブリ、構造物の破砕等には効果的である。
○各部小型レーザー(各所)
各部に設置された小型レーザーは、ユニット全体のサイズが大きい撃雷号の自衛手段として運用される。スペースデブリの迎撃や近接戦での防御陣作成が主であり、ほぼ全自動で稼動する。作業用としても優秀。
○猫爪の傷(コア)
フィーブル藩国に滞在していたブータがカリカリと装甲版につけた傷。古い言葉で「希望」と書かれている。全く意味が無いどころかフィーブル国民は誰も読めなかったが、偉い猫が何か書いてくれた縁起の良いものとして大事にしているらしい。お守りにして最終最後のステーション、ナンバー100。
【備考】
猫の名前が敢えて付けられていないのは、各種トモエリバーの技術を採用、参考としたこの機体を、フィーブル藩国はそもそも自国単独の兵器として考えていないからである、と言われる。
つまり、平和になったら犬側にも供与出来るよう、との配慮が最初からなされているのだと。
フィーブル藩国で建造される全てのI=Dがそうであるように、その制御システムには「勇気」の文字が刻まれている。また、本機から開発に携わった刻生の要望から「友情・勝利」の文字も。
この言葉はクソ真面目にも、制式ステーション数のうち、96,97、98番目に割り当てられており、しっかりと撃雷号の構成要素であると明言されている。99番目が搭乗員各員であり、全100ステーションで構成される。100番目のステーションに関してはブランク(空白)とされて青く塗られており、何らかの追加機構が搭載される予定であったとも推測されるが、真偽は不明。これに関して開発者の一人は「完成にして未完成。100番目は23人目と同じく、人の心が作るものだから」との言葉を残している。
実はその100番目のステーションこそ猫爪でつけられた傷、つまり「希望」であり、全100ステーション・オールグリーンであることは、その開発者すら気づいていない事実である。
珍しい特徴としては、その地表探査力を生かして、平時においては気象衛星として運用するプランもあり、その為の追加ユニットも鋭意開発中とのことである。
当初より居住性を重視し、長期間の空間活動が可能に設計されている撃雷号ではあるが、これを1ヶ月近い滞在、生活を可能にする長期滞在ユニットと、専用観測ユニット、観測システムの開発が現在も進められている。
その他、100分の1スケールと200分の1スケールの合金玩具、プラモデルも併せて開発中とのことである。これには各名パイロット用を再現するデカールをはじめとした付録も多数用意されており、夏休み商戦での活躍も期待されている。原型師スフィア=ラスタリア=フィーブル(14歳・藩王)。
(文章:フィーブル、へぽGS)